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2018年1月10日 (水)

英一蝶、幻の大作「涅槃図」、月次風俗図屏風、ボストン美術館の至宝展(神戸市立博物館)、その他代表作、とは(2018.1.10)

  英一蝶(はなぶさいっちょう、1652~1724)は、江戸中期の絵師。京都から江戸に出て狩野安信(1613~1685)に学び、人物、花鳥にすぐれ、やがて独自の軽妙洒脱な画風を創始。かたわら岩佐又兵衛(1578~1650)や菱川師宣(1618~1694)の都市風俗画や松尾芭蕉(1644~1694)の俳諧に親しむ。  

 1698年(元禄11年)、幕府の忌諱(きい、忌み嫌うこと)にふれて、数え年47歳で伊豆三宅島に流罪。11年後、将軍代替わりの大赦により江戸に戻る。この時、船で蝶を見て、画名を英一蝶に改め、後に「幻の大作」と呼ばれる仏画「涅槃図(ねはんず)」を残した。

 この作品を所蔵する、ボストン美術館至宝展が、2017年10月28日(土曜日)~2018年2月4日(日曜日)、神戸市立博物館(神戸市)で開催されているが、約170年ぶり、初の里帰りとなった。晩年は英派を形成、穏健な画風となる。その他代表作は、「月次風俗図屏風」、「朝暾曳馬図(ちょうとんえいばず)」、重要文化財の「四季日待(ひまち)図巻」、「布晒舞図(ぬのさらしまいず)」など。

〇 涅槃図

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                巨大涅槃図、描かれている紙の部分だけで、縦2.9mほど、横は1.7m近くある大作。

 入滅したばかりの釈迦が横たわり、ゆかりの人たちや動物たちが取り囲む。その数は150を下らない。おのおのが人目をはばからず涙にくれる涅槃図で、一蝶が島流しから江戸に戻って4年後の1713年に描かれた。 

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 宗教的な絵ながら、堅苦しさもない。人物や動物たちのしぐさや表情にはどこか愛らしいところがあり、ついつい見入ってしまうと、細かく丁寧に描き込んでいるのに気づく。

 例えば、釈迦の頭のそばにある荷物をくるんだ風呂敷の文様。釈迦の頭には、きらめきのある群青の絵の具が使われており、見る角度によって色合いが変わってくる。               

                       英一蝶「涅槃図」、1713年(正徳3年)、ボストン美術館蔵

〇 月次風俗図屏風

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                           六曲一双(、六つ折りの屏風が左右で1セット)、ボストン美術館蔵

〇 英一蝶Photo
                                       英一蝶像、高嵩谷二代画、東京国立博物館蔵

 英一蝶は、京都生れ、医者の息子、両親と江戸に来て、狩野派の狩野安信(1613~1685)に学ぶも破門に。俳人の松尾芭蕉と親交があり、遊郭の吉原で「太鼓持ち」(幇間         、ほうかん、とも、男芸者!)として活躍。

〇 朝暾曳馬図(ちょうとんえいばず)

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                  朝霧の中、馬を曳いて行く童子、朝陽が川面に映す、 静嘉堂文庫蔵

〇 四季日待(ひまち)図巻

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                   四季それぞれの日待の様子を描く、出光美術館蔵

 布晒舞図(ぬのさらしまいず)

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                        布晒舞を披露する踊り子、遠山記念館蔵

(参考資料) ボストン美術館の至宝展 絵の楽しみは細部に宿る、英一蝶「幻の大作」、「涅槃図(ねはんず)」初の里帰り展示(朝日新聞、2017.12.13)

(Link)

 〇  特別展 ボストン美術館の至宝展 東西の名品、珠玉のコレクション (神戸市立博物館):http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/institution/museum/tokuten/2017_3boston.html 

〇 YouTube(Kaida): 美の巨人たち 2017年09月09日 170909 吉原で遊び、島に流された絵師 英一蝶『涅槃図』波乱の人生 http://www.dailymotion.com/video/x607h20

〇 英一蝶の仏涅槃図の元絵は、鎌倉時代、1323年(元亨3年)、命尊(みょうそん)筆の仏涅槃図で、類似絵が見られる。 九州国立博物館(命尊、仏涅槃会): http://www.kyuhaku.jp/exhibition/exhibition_pre123.html

 菱川師宣、見返り美人図、(東京国立博物館): http://www.tnm.jp/modules/r_collection/index.php?controller=dtl_img&size=l&colid=a60&t=

 「見返り美人図」は江戸前期の絵師・菱川師宣の作品である。当時流行の着物に身を包み、歩みの途中で足を止め、ふと振り返る女性の姿を描いたもので、昭和23年に切手にもなった。師宣は、衰退していた生命力のある人物像を木版画で再現し、浮世絵の祖ともいわれている。「見返り美人図」は、前の時代に描かれた「風俗図屏風」や「湯女図」のようなタイプの作品を参考にしたとされる。この流れは「振り返る女性」の系譜とも言える。

 

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● 絵画(長谷川等伯、熊谷守一、伊藤若冲、英一蝶、葛飾北斎、雪舟、河鍋暁斎、棟方志功)」カテゴリの記事

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