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2017年7月

2017年7月 6日 (木)

白山開山1300年(2017年7月1日)、白山夏山開き、奈良時代、泰澄大師が初登拝、白山登山の思い出、とは(2017.7.6)

 昔の登山は、信仰行事であったため、特に、富士山(静岡)、木曽御岳(長野)、出羽月山(山形)などの霊峰にあっては、夏期一定の期間を限って登拝を許していました。これを山開き開山とも)といい、秋の初めに閉山祭、山納祭を行う例が多い。

〇 白山夏山開き

 開山1300年白山は、2017年(平成29年)7月1日、夏山開きし、最高峰の御前峰(2702m)で登山客約70人が夜明け(午前4時48分) を迎えました。悪天候のため御来光は見られなかったが、山頂では登山客が万歳三唱や記念撮影をしていました。

                                          白山最高峰の御前峰、万歳三唱する登山客

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                                2017年(平成29年)7月1日

 白山開山1300年の節目に合わせ、室堂(標高2450m)に改築された、白山比咩(しらやまひめ)神社奥宮祈祷殿での開山祭には、百人以上が参列しました。神事は、昨秋に改築が完成したヒノキの香り漂う社殿で営まれました。

 また、山頂の奥宮で、好天時だけ、比咩神社の神職が神事を執り行う。まだ暗い午前3時ごろに起床し、寝泊まりする社務所の外に出て、頂上の状態や気温、湿度を肌の感覚なども含めて判断する。好天時には太鼓を鳴らして合図する。山上に響くその音は、山頂で御来光が見られるかどうかを登山者が予想する目安にもなる。

                                      白山室堂、白山比咩神社奥宮祈祷殿で開山祭

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                                2017年(平成29年)7月1日

 白山室堂ビジターセンターでは、登山客が一日の疲れを癒しました。売店には開山1300年の土産品としてコースターやバッジ、お守り札など10種類以上が並び、記念ムードを盛り上げていました。

(北陸中日新聞: 白山開山1300年、夏山開き、耐えて山頂へ、2017年(平成29年)7月2日(日)より)

〇 奈良時代、泰澄大師が初登拝

  霊峰白山は、神体山として、年中、峰々に白雪をいただくことから、「白き神々の座」とも呼ばれ、農耕に不可欠な水を供給する「水神の山」、日本海を航行する指標となる「航海の神」として信仰されました。

 一方、白山は、仏教の影響により、人が足を踏み入れることを許さない「禁足霊山」から、「修験聖地」へと変わり、奈良時代、717年(養老元年)、初めて登拝したのが、「越の大徳」と称された、泰澄(682~767)と伝えられています。

 越前国から分かれて加賀国ができたのは、823年(弘仁14年)とされるので、当時の白山は、加賀国ではなく越前国に属していたようです。

 泰澄越前国麻生津(あそうづ、現福井市三十八社町)の生まれで、若いころに近くの越知山(おちさん)で修業した後、白山開山したとされています。そこでは、福井市街の彼方(かなた)に白山や別山がよく眺められます。

〇 白山登山の思い出

                                                          白山室堂、お花畑から遠望1984730_3
                              1984年(昭和59年)7月30日

                                                              クロユリの群生

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                             1972年(昭和47年)7月上旬

 白山では、多雪と山頂部の平坦な地形が雪田植生と呼ばれる群落を作り、ハクサンコザクラミヤマキンバイクロユリなどの一面のお花畑となっている所が多くあります。

石川県の郷土の花となっているクロユリは数が多く、各所に咲いています。日本アルプスほか全国の山々(北海道や高山帯)の中で、白山ほどクロユリの大群落が多い山は見当たらないという。日本での西限は白山で、高さ10~30cmの茎にベルのような下向きの花を付け、白山では2000m以上のエリアの登山道脇で見られます。

                                                        白山御前峰下、万年雪の雪渓

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                          1984年(昭和59年)7月30日

                                                       白山御前峰からの御来光

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                               1984年(昭和59年)7月31日

 私は、1972年(昭和47年)7月上旬、職場の仲間(金沢大学、教官2人と学生5人)と、また、1984年(昭和59年)7月30日、31日、家族(息子と2人)と、この2回だけですが、白山登山をしたことがあります。白山室堂下では、お花畑で群生するクロユリ、白山頂上の御前峰では、荘厳な御来光を目にし、白山神社神職の音頭で万歳三唱したことが、今でも懐かしく想い出されます。

 また、白山御前峰下では、万年雪の雪渓、風化した溶岩なども見られ、白山がかっては活火山であったことを実感しました。 江戸時代、1659年(万治 2年) に起こった噴火が、記録に残る白山の最後の噴火となっています。 

  白山登山は、真夏の非常に暑いころでしたが、白山室堂下のお花畑に辿り着くと、そこは別天地でした。クロユリはじめ、可憐な高山植物が咲き乱れ、どこからかウグイスの鳴き声も聞こえてきて、登山の苦しみも吹き飛んだ感じがしました!

 〇 白山の施設・登山道の状況について(石川県ホームページ、2017年(平成29年)7~8月): http://www.pref.ishikawa.lg.jp/hakusan/tozaninf/attention.html

(Link)

 〇 白山(石川、福井、岐阜)、白山比咩神社(石川)にまつわる歴史伝承、白山夏山開き、白山登山の思い出、とは(2010.7.3): http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/201073-f937.html

(追加説明)

 〇 霊峰白山、修験道の山

 白山は、修験道の山として開かれ、その後、832年(天長9年)には、越前、美濃、加賀三馬場(ばんば)が開かれて、それらを起点に多くの人が修行信仰目的で登るようになったとされています。 現在の平泉寺白山神社(福井県勝山市)、長滝白山神社(岐阜県郡上市)、白山比咩神社(石川県白山市)のある場所付近が、それらに当たります。

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  三馬場から山頂を目指す登山道を禅定(ぜんじょう、山頂のこと、また神や仏のすむ聖なる世界で修業することと呼び、平安時代以降長い間、信仰登山が続いたようです。現在でも登山道として使われている、白山禅定道、観光新道(越前禅定道)、石徹白道(美濃禅定道)、加賀禅定道は、昔の禅定道の一部であり、それぞれの道の各所に多くの遺跡や伝説が残っています。

 加賀馬場の白山本宮は、明治以来、全国3千社余りの白山神社の総本宮・白山比咩(しらやまひめ)神社として崇敬を集めています。

(朝日新聞(上馬康生): 白山に学ぶ、開山1300年、信仰の歴史振り返る年に、2017年(平成29年)4月2日(日)より)

 〇 奈良時代の僧・泰澄の生誕地に立つ泰澄寺(福井市三十八社町)で2017年7月11日、誕生祭が営まれました。泰澄が自作した自身の像との言い伝えのある福井県指定有形文化財「木造僧形坐像」が6年ぶりに寺へ里帰りした。

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                木造僧形坐像に手を合わせる参拝者、福井市三十八社町にて

 坐像は758年(天平宝字2年)、福井県越前市の大虫神社にこもった際に、自身の像を彫って、安置したとの言い伝えが残る。明治初期の廃物きしゃくで難を逃れるため、現在泰澄寺の檀家総代を務める堀邦英さん(86、同県鯖江市)」方で保管してきた。堀さんは2008年に座像を泰澄寺に奉納したが、盗難を防ぐため、10年から福井市立郷土歴史館で保管している。(2017年7月14日(金)、片岡典子、北陸中日新聞より)

〇 白山下山仏(はくさんげざんぶつ)

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 白山は開山以来、神仏習合の霊山として栄え、数多くの仏像が祀られていました。が、明治新政府の神仏分離令により、仏像は全て排除・破壊されることになった。廃仏棄却(はいぶつききゃく)の嵐の中、村人たちの手によって、かろうじて山から下ろされた数体が白山下山仏として白山麓に安置されている。

 柔和な表情を浮かべる像は、木造 阿弥陀如来立像、鎌倉時代の正統派仏師の作とされる。京都から加賀禅定道(山頂への登山道)の檜新宮に移されたが、現在は尾添白山社(白山市尾添)に安置されている。最も古い仏像の一つ、木造 地蔵菩薩立像は、平安時代の作とされる。(朝日新聞、2017.11.15)

 

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