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2017年4月 4日 (火)

囲碁、ワールド碁チャンピオンシップ(WGC)、囲碁の日中韓トップ棋士とAI(人工知能)の4者総当たりリーグで覇を競う、とは(2017.4.4)

 囲碁の日中韓トップ棋士とAI(人工知能)の4者総当たりリーグで覇を競う、ワールド碁チャンピオンシップ(WGC)が3月21日~24日、日本棋院関西総本部(梅田、大阪)で開かれました。

 WGCには、日本から井山裕太六冠(27)、国内最強AIのDeepZenGoと、中国予選を勝ち抜いた、同国第2位のミ・イクテイ九段(21)、韓国ランキング1位のパク・ジョンファン九段(24)が出場しました。黒番が6目半コミ出し、持ち時間は3時間で、AIが参戦する初の国際棋戦となりました。 その結果、パク・ジョンファン九段(24)が3戦全勝で優勝しました。ミ・イクテイ九段(21)は2勝1敗で2位、DeepZenGoは1勝2敗で3位、井山裕太六冠は全敗の4位でした。

〇 WGC(棋譜、対局日程、結果):http://netdays365.com/2016/12/09/%E3%80%90%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E7%A2%81%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%83%E3%83%97%E3%80%91%E4%BA%95%E5%B1%B1%E8%A3%95%E5%A4%AA%E3%80%81deepzengo/

 この大会で、特に、世界の耳目を集めたのは、国内最強AI「DeepZenGo」の予想を超える強さでした。 21日、第1対局、ミ・イクテイ戦では、序盤からZenの大局観が勝り、リードを奪い、終盤も優勢を維持しましたが、の追い上げで徐々に差が詰まり、Zenは譲歩を重ね、半目勝負になろうかという微細な局面で狂いが生じ、突然,悪手を連発して敗れました。

 Zen開発チームの加藤英樹代表によれば、囲碁AIのプログラミングは、中国ルールに基づいている。中国と日本のルールの違いで勝敗が分かれることはまずないが、半目勝負に限って逆転するケースがある。それがこの対局で現れた可能性があるという。ということで、Zenは半目勝ちのはずが半目負けであることに気づき、パニックに陥ったと考えられました。

 翌22日、第2対局、パク・ジョンファン戦では、Zenチームは前日の反省から、最低でも1目半余して勝つ設定にして対局に臨みました。通常より相手に差をつけなければ勝てない。試練を与えられたZenは名手で応えました。

_20170404_3

図1  黒: パク(朴)   白: Zen  

   黒中押し勝ち

 図1、△入りの〇の手です。全局的に白が厚く、戦いに強い。ツケは相手の応手を強制し、相手が妥協すれば左下から下辺、中央にかけて強固な模様を築き、反発すれば戦いに持ち込む着想です。
 実戦は黒aの反発に白bと黒の一団の行く手を阻み、流れを引き寄せました。パクさん
の話では、ツケは予想外であわてた。流れが一方的になり、後半はいつ投げてもおか
しくない状態だった、とのことです。

 ところが、Zenはまたしてもヨセで乱れました。白陣に孤立する黒数子が脱出する簡単な筋を見落とし、実際にそれを打たれ大乱調を来たし連敗しました。

 ということで、昨春の時点でトッププロと三子の手合だったZenは、ディープラーニングの手法を磨き超絶進化を遂げたが、なお課題を抱える未完の大器であることを印象づけました。

_20170404_4

図2  黒: Zen   白: 井山 

   黒中押し勝ち

 最終23日、第3局、井山裕太六冠戦では、懸念されたバグは現れず、Zenの快勝譜となりました。

 ハイライトは図2、黒1のアテです。白2、黒3のツギに白は5と突き抜きたいが、黒4、白a、黒bで全体の生死が危うい。やむなしの白4に黒5と塞ぎます。白6、8と生きを確かめる間に、黒7、9と展開します。白が狭い所に手数を費やしている間に、黒は好所に石を進め、快勝しました。

_20170404_9

 井山六冠は、序盤ではまずまずの展開と思ったが、局面が進んでみると正しかったかどうか分からない。はっきりしたチャンスは見い出せなかった、という。

 また、Zenが目標とする最強AI・アルファ碁(マスターとも)との差について、今回を見る限り、かなり近づいている感じがする。すごい力だと思う、との評でした。

(参考文献)  朝日新聞:とまらないAIの猛威、Zen、最高峰棋士と互角以上、WGO、2017年(平成29年)3月31日(金)朝刊。

(Link)

 〇 囲碁、第2回囲碁電王戦、趙治勲名誉名人vsコンピュータソフト、DeepZenGo(ディープゼンゴ)、三番勝負、趙名誉名人が2勝1敗で勝ち越し、とは(2016.11.24):
http://kanazawa-kuratuki.cocolog-nifty.com/blog/2016/11/vsdeepzengo-e02.html

 〇 囲碁、第4回電聖戦、小林光一名誉棋聖vsコンピュータソフト(3子局)は1勝1敗、日本のZen(ゼン)は勝ち、米のdarkforest(ダークフォレスト)は敗け、とは(2016.3.26):
http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/vs11facebookdar.html

 〇 囲碁、アルファ碁(グーグルの人工知能) と 李世ドル九段(世界最強レベルの棋士)が対局、李世ドル(イセドル)九段は5番勝負の第4戦でようやく1勝、とは(2016.3.19): http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/vs-a0a6.html

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