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2016年11月24日 (木)

囲碁、第2回囲碁電王戦、趙治勲名誉名人vsコンピュータソフト、DeepZenGo(ディープゼンゴ)、三番勝負、趙名誉名人が2勝1敗で勝ち越し、とは(2016.11.24)

 第1回囲碁電王戦は、2014年(平成26年)2月に行われ、9路盤で、2人のプロ棋士、張 豊猷(ちょう・りゅう)八段、平田 智也(ひらた。ともや)七段が、共に、囲碁ソフト「Zen」に2連勝しています。今年3月には、米グーグル傘下の企業が開発した、アルファ碁が韓国の世界トップクラスの棋士に4勝1負と勝ち越し、注目を集めました。

 第2回囲碁電王戦は、2016年(平成28年)11月、国内最強ソフト、日本製 AI(人工知能)を実装した日本のコンピューター囲碁ソフト、DeepZenGo(ディープ・ゼン・ゴ)と、趙治勲(ちょう・ちくん)名誉名人(60)との三番勝負、囲碁電王戦、市ヶ谷(東京都千代田区)の日本棋院東京本院でありました

 第1局は、11月19日(土)に行われ、正式な碁の19路盤を使い、ハンディなしという国内初の対局は、史上最多のタイトル獲得数を誇る趙名誉名人が223手まで、黒番中押し勝ちしました。Zenは、序盤から犠牲を払いつつ主導権を握る大胆な手で優勢を築きました。が、終盤の詰めで疑問手が続き逆転を許し、開発プログラマーの判断で投了しました。

 第2局は、11月20日(日)に行われ、コンピュータソフト「DeepZenGo(ディープゼンゴ)が179手まで、黒番中押し勝ちでした。トッププロとハンディなしで打つ互先(たがいせん)で、コンピューターが国内では初めて勝利を収めました。

 Zenは第1局に続き序盤で優勢を築きました。その後、プロ棋士から見ると明らかな疑問手があり、趙名誉名人に追い上げられたが、最後は相手の大石を仕留めて豪快に勝負を決めました。Zen開発チーム代表加藤英樹さんは、感無量です。第1局より1手の考慮時間を1.6倍増やした。最終局に向けてさらに改良を加えていきたい。一方、趙名誉名人は、強すぎますね。人間が気がつかない手を打つ。ソフトが出たら勉強したい、と話す。

 第3局は、11月23日(水)に行われ、趙名誉名人167手まで黒番中押し勝ちし、三番勝負は、趙名誉名人が2勝1敗勝ち越し、幕を閉じました。 終局後、趙名誉名人は、自信はなかった。DeepZenGoはかなり強いが、弱い部分もあった。ミスをするところに人間味を感じる。人工知能に負けるのは恥ずかしくない。これだけ強くなってくれたら、僕らもソフトの打ち手を勉強して強くなれる。感謝している、と話す。

 一方、DeepZenGo開発チーム加藤英樹さんは互角の部分もあったが、序盤で損することが多く、よいところはあまりなかった、と敗因を振り返る。序盤を優位に進めるディープラーニングよりも、思考時間などプログラム面が課題と感じる。どこを直せばよいか、得ることの多かった三番勝負だった、と話す。

 第3局終了後のコメント(日本棋院ネット対局より) 

 趙 : 序盤にたくさんの地をくれた。こういう打ち方もあるんだと思った。自信はなかった。これで白(DeepZenGo)が勝ったら今までの布石とか考え直さないと。(電王戦の勝者となったが)強いですね。ただ強いところと弱いところがあった。弱いところは直せる。なんか人間味があった。(人間との違い)3局打ってAIと打っている感じはしなかった。人間と打っている感じがあった。ちょっと人間くさかった。愚かな部分でちゃった。(3局打って)楽しかった。コンピュータに負けるとか負けたら恥ずかしいとかは考えていなかった。楽しかった。 

 DeepZenGo開発者 加藤英樹氏 : 完敗だった。挑戦させていただいたが、1局目終了後相手を間違えたと感じた。弱いところがあると勝てない。特にヨセは誤算だった。直さないといけないところがわかった。弱いところが見えたが、得るところが多かった。今後はアルファ碁を越えること、囲碁界への貢献などを考えて研究したい。

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DeepZenGo開発チームの加藤英樹さん(左)、趙名誉名人(右) (ITmedia ニュース)

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第2回囲碁電王戦 第1局、趙治勲名誉名人(黒番)、中押し勝ち (のらくらニュース)

[Go game records] 第2回 囲碁電王戦 第1局 棋譜 、● 趙治勲 (9段) ○ DeepZenGo、YouTube(Go): https://youtu.be/JPmuJlrE3Uk

第2回 囲碁電王戦 【趙治勲名誉名人】vs【DeepZenGo】、第1局は223手まで黒番・趙治勲名誉名人の中押し勝ちとなりました。解説:一力遼 七段 聞き手:万波奈穂 三段、2016年11月19日(土)、YouTube(sengoku9999): https://youtu.be/M0p2sXq4rWM 、立会人の張栩(ちょう・う)九段は、石の働きや効率など碁の深いところを分かっていて、知らないうちにペースをつかんでいる感じ、と言う。

(解説) 第1局の終局後、趙名人は、対局序盤の布石がめちゃくちゃ強い。まだ展開が予想できない序盤での想像力の高さに人工知能の強さを感じた。強さを知ってしまった以上、第2局は最初から乱暴するかもしれない。一方、DeepZenGo開発チーム加藤英樹さんは、序盤は間違いなくZenが優勢だったはずだが、中盤から趙名人が思わぬ手を打ったために混乱し、ややこしい手を打ってしまったようだ、と分析している。

 DeepZenGoは、米Googleの囲碁用人工知能(AI)、AlphaGoを上回る性能を目指し、2016年(平成28年)3月から開発中の国内最強ソフトです。この囲碁ソフトは、Zen開発チームのチーフプログラマー・尾島陽児さんを中心に、AIを専門に研究する東京大学・松尾研究室、ドワンゴなどが協力して開発を進めてきました。そして、プロとハンディ戦だったレベルを数ヶ月で互先レベルに引き上げました。

 アルファ碁に続き、Zenもディープラーニング(深層学習)を導入し、ネット上にある高段者の膨大な棋譜から学んで自ら良い手を体得し、さらにAI同士の自己対戦を繰り返して精度を上げました。「意味不明」「解説しづらい」。今シリーズ、控室で対局を見ていた他の棋士が首をひねる場面がしばしばありました。プロでも思いつかない手を打っていたようです!第3局のネット中継で解説していた井山裕太棋聖は「気づかないが打たれてみるとなるほどと思う。今後とてつもないレベルになるとついていけないかもしれない」と話しました。

(参考資料) 

〇 朝日新聞: 趙名誉名人がAI破る、囲碁電王戦第1局(2016.11.20)、囲碁AI趙名誉名人破る、囲碁電王戦第2局 ハンディなしで初(2016.11.21)、囲碁電王戦 国産AIあと一歩、趙名誉名人2勝「人間の感覚と違う打ち方」(2016.11.24)

〇 北陸中日新聞: 囲碁電王戦、趙が先勝、囲碁電王戦第1局((2016.11.20)

〇 趙治勲さん「囲碁電王戦」第1局に勝利!!(棋譜)(のらくらニュース): http://norakuranews.com/deepzengo1/

〇 電王戦最終局、趙名誉名人が勝利 囲碁AI「DeepZenGo」に勝ち越し(ITmedia news) :http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/23/news030.html(第3局)、http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/20/news029.html(第2局)、http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/19/news029.html(第1局)

(Link)

〇 囲碁、第4回電聖戦、小林光一名誉棋聖vsコンピュータソフト(3子局)は1勝1敗、日本のZen(ゼン)は勝ち、米のdarkforest(ダークフォレスト)は敗け、とは(2016.3.26):
http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/vs11facebookdar.html

〇 囲碁、アルファ碁(グーグルの人工知能) と 李世ドル九段(世界最強レベルの棋士)が対局、李世ドル(イセドル)九段は5番勝負の第4戦でようやく1勝、とは(2016.3.19):http://kanazawa-sakurada.cocolog-nifty.com/blog/2016/03/vs-a0a6.html
 

 

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